ナショナルトラスト運動(なしょなるとらすとうんどう)は自然環境等を経済的な理由での無理な開発による環境破壊から守るため、市民活動等によって買い上げる・自治体に買い取りと保全を求める活動である。
[編集] 概要
この活動は、イギリスのボランティア団体「ナショナル・トラスト」によって行われた活動を原型としており、保護させるべき地域を設定して買い上げ、次世代に伝えていくために管理・保全していく活動である。
ナショナル・トラスト自体、元々は歴史的建造物(文化財や歴史地区)の保護を目的としたもので、後に自然の景勝も保全する活動に拡大された。日本では大佛次郎により「自然保護活動」と紹介された事に絡み、市民有志による土地の買い上げ(土地の所有権は各個人にあるものや、市民団体が保有するものなど様々)や自治体に買い取らせる事により、環境保護を行うものと解されている。
地域の生態系を維持し、保全ないし修復をする。
必要に応じて保全し、市民全般が憩えるように公園などの観光開発事業も含む場合がある。
保全された環境を二次的な商品として利用し、そこから得られる産品で収益事業を行う場合がある。
材木の生産では適度に木を間引く事で山林の形態を維持し、間伐材を木材として販売する。
観光資源として商品化しブランド名を確立、間伐材で作った家具や木炭などの関連商品を販売する。
原型となった活動を踏襲して、観光開発と維持を含める場合もあるが、日本では単に「土地を買い上げて保全する事」と解される場合もある。この場合は管理や保全の資金を、募金とその資金運用によって賄う事もあるようだ。場合によっては土地の所有者自身がボランティアで保全活動をしている場合もある。
[編集] 元々の活動
元々は、20世紀中頃より社会全体が豊かになる中で、急速にその経済力が衰えていった貴族やジェントリなどの社会階層が所有する歴史的建物や土地などが、経済的な理由にも絡んで荒れ果てるケースも発生したため、これを保全する意味で始められた。これらでは保全の資金を観光の入場料などに求めて収益事業とし、これによって最良の状態で観光客を受け入れる事で、地域社会の観光開発にも寄与した。
このような観光開発は、維持に掛かるコストも増大させるが、それ以上に「永く伝えていく」ためには、経済的に収入が無いと維持できないという思想である。事業化することにより収支のバランスを維持し、後世に伝える事が出来ると考えられている。
後に運動が軌道に乗ると更に拡大、著名人から寄付された土地も管理し、次の世代に伝えるための管理・運営を行うようになった。詳しくはナショナル・トラストの項を参照されたし。
[編集] 外部リンク
財団法人日本ナショナルトラスト - 1968年12月設立の観光資源保護財団
社団法人日本ナショナルトラスト協会 - 日本のナショナルトラスト運動の普及啓発団体
N.T.E.ジャパンクラブ - 英国と日本のナショナルトラスト活動を支援する団体
100平方メートル運動の森・トラスト - 北海道
NPO法人蔵王のブナと水を守る会 - 宮城県
トトロのふるさと財団ホーム - 埼玉県
財団法人さいたま緑のトラスト協会 - 埼玉県
(財)佐倉緑の銀行 - 千葉県
(財)鎌倉風致保存会 - 神奈川県
軽井沢ナショナルトラスト- 群馬県・長野県
アファンの森 - 長野県
柿田川みどりのトラストオフィシャルページ - 静岡県
(財)大阪みどりのトラスト協会 - 大阪府
岡山県郷土文化財団 - 岡山県
(社)高知県生態系保護協会 - 高知県
臼杵デザイン会議 -大分県
(N)エコシステム - 熊本県
財団法人阿蘇グリーンストック - 熊本県
※ナショナル・トラスト2006年8月3日の版よりより転載